入出力特性グラフから読み取る補聴器の特徴

入出力特性グラフは、補聴器の特徴量を読み取ることができるグラフです。「入出力特性グラフって何だ?」って方は、「入出力特性グラフの読み方」をご覧ください。

今回は、補聴器の重要なパラメータである利得・圧縮率・圧縮のニーポイント・出力制限レベルを入出力特性グラフから読み取る方法を紹介します。

利得

利得とは、音の増幅量で補聴器の最も重要なパラメータと言っても良いでしょう。増幅量なので、出力レベルと入力レベルの差分で表すことができます。

圧縮のかかる補聴器の場合は、入力レベルごとで利得が変わります。その様子が入出力特性グラフから読み取ることができます。

具体的に下のグラフで説明します。

ポイントA ポイントB
出力レベル 60 80
入力レベル 40 70
利得 20 10

 

圧縮の目的は、大きな音を大きすぎるしないことです。つまり、入力レベルが大きいほど利得を下げようと言うことです。このグラフだと、入力レベルが大きいポイントBの方が利得が小さくなっています。

 

圧縮率とニーポイント

圧縮率も重要な補聴器のパラメータです。

どの程度、大きな音を大きくし過ぎないかを示すパラメータです。

計算式は、

圧縮率 = 入力レベルの変化量 ÷ 出力レベルの変化量

となります。

圧縮にはニーポイントというパラメータもあります。ニーポイントは、圧縮の始まる入力音のレベルです。

下のグラフで具体的に説明します。

圧縮率は、圧縮のかかっているピンク色の線の部分で計算します。

圧縮率 = 40 ÷ 20 = 2.0

ニーポイント = 50

 

出力制限レベル

補聴器から出力される最大レベルです。

グラフで見ると、出力値を見るので100dBが出力制限レベルになります。この例だと90dB以上の音が入っても全て100dBになります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。